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2020/10/17 ハンコ廃止の行方
 河野規制改革相の掛け声から始まったハンコ廃止の議論が盛んである。「ハンコは時代遅れだ」「いや日本の文化だ」といった情緒的な議論が多いように思う。情緒論は脇におき、電子化によって廃止しようとしたときの要件を考えてみた。
 まず印影やサインを含む広義の署名の機能を考えてみる。以下の2つになると思う。
   ・書類の提出責任者が了解していることを証明するため
   ・提出された書類が事後に改ざんされていないことを証明するため
この2つの機能を満たすために紙+印影が使われている。もちろん紙+サインでもよい。電子化するならば
   ・変更できない電子書類+電子署名
でもよいことになる。
 ここで問題になるのは電子署名した人の本人確認である。本人確認の機能は以下になると思う。
   ・書類の提出等をしている人が本人であることを確認するため
 現在、本人確認にはマイナンバーカードや運転免許証などが使われている。電子化するならば
   ・本人が使っていると認められたログインIDやメールアドレス
でもよいことになる。
 整理してみると日本が情緒的な議論をしている間にAdobe,Google,Appleあたりにハンコを代替するプラットフォームを押さえられているような気がしてきた。

2020/10/3 行政のデジタル化の現実
 今週、銀行口座に関して手続きする機会があった。実印が必要になりそうだったので予めマイナンバーカードを使ってコンビニで印鑑証明書を出力して銀行へ行った。だが戸籍謄本も必要だということになり、それを出力するために再びコンビニへ行った。マイナンバーカードを使ってローソンのコピー複合機で操作した。いくつかのメニューを選び、カードのパスワードを入力し、さらに操作すると最終段階で「ご利用できないカードです。市区町村へお問い合わせください」というメッセージが出た。もう一度最初から操作しても同じである。
 その日の手続きを諦め、あらためてコンビニでできる証明書の自動交付について調べてみた。政府が提供するサイト「コンビニエンスストア等における証明書等の自動交付」を見ると、市町村によって出せる証明書が違い、コンビニによって使えない場所があることがわかった。私の本籍地である東京都日野市を参照すると「戸籍〇」「ローソン〇」となっている。だが実際には出せなかった。戸籍をローソンで出すという組み合わせはダメなのか。後日セブンイレブンでも試したがダメだった。
 東京都日野市では掲載されている42のコンビニチェーン等のうち、〇は5か所だけだった。ちなみに私が関わっている神奈川県寒川町では掲載されている42のコンビニチェーン等すべてで〇である。だが「戸籍×」とされている。2015年10月にマイナンバーの通知がはじまって5年が経過したが、証明書交付に関する実態はこんなものである。9月30日にデジタル庁準備室が発足し「行政のデジタル化を進める司令塔」を作るそうだが、司令塔が不在だったツケは大きい。

2020/9/19 日立製作所のイギリス原発が撤退確定
 9月16日の報道によると、日立製作所が英国ウェールズ北部アングルシー島の原発建設計画から撤退することを決めたという。2019年1月の時点で中断が発表されていたが、これで正式撤退となる。総事業費は200億ポンド(約2兆7000億円)とされる。
 東芝子会社のウェスチングハウスは既に原発輸出から撤退した。三菱重工業もトルコの原子力発電所から撤退した。これで政府の成長戦略のひとつだった原発輸出は全滅となった。9月16日に発足した菅政権は前政権の承継をうたっているが、原発輸出政策はどう承継するつもりだろうか。

2020/9/5 台風の季節
 8/28に発生した台風9号は、9/1に沖縄本島の西を通過した。通過時には最低気圧935hPaを記録した。最大風速は50m/s、最大瞬間風速は70m/sとされる。
 さらに9/1に発生した台風10号は、9/5朝の段階で最低気圧920hPaとなっている。9/6朝には最低気圧915hPa、最大風速55m/s、最大瞬間風速80m/sに発達し、大東島を直撃する予想である。さらに奄美大島を通過し9/7朝には九州の西を通過する見込みである。
 台風が直撃する地方はもちろん、離れた場所でも大雨による水害が発生する恐れがある。また台風9号と10号は連続して朝鮮半島を通過する見込みである。特に北朝鮮の被害には注目する必要があるだろう。
 現在わが国は、自然災害に対する危機管理能力が低い政権を抱えている。次期首相と目される人も、そのモットーは「自助、共助、公助」だそうだ。公助はあてにならないことを前提に対応したい。

2020/8/22 今夏の電力消費
 8/1に関東地方が梅雨明けし、長雨から一転して暑い夏がやってきた。8/5に東京電力管内のピーク電力消費は5,148万kwを記録した。伊勢崎と桐生で40.5℃を記録した8/11のほうが気温が高かったが、お盆休みの企業が多かったためか8/5がピーク電力消費となった。8/5の供給力は6,158万kwであり、83%の負荷率だった。
 ここまでの話は8/15の時点での話だった。お盆休みを過ぎたら涼しくなるだろうと油断していた。だがお盆休みが過ぎても猛暑が続いた。休み明けの8/17には浜松市で国内最高気温タイの41.1℃が記録された。休み中に温まっていた建物を冷やすために電力需要は急増し、8/17のピーク電力消費は5,596万kwとなった。さらに週末の8/21にはピーク電力消費5,604万kwを記録した。同日の供給力は6,222万kwで、負荷率は90%だった。

2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年
月日8月8日7月30日7月23日2月14日8月30日8月9日8月5日8月7日8月9日8月9日7月23日8月7日 8月21日
万kW6089545059995150507850934980495753325383565355435604

2020/8/1 どうなる電力消費
 関東の梅雨明けもここ数日で宣言されそうである。2019年の関東地方の梅雨明けは7月29日だったが、今年はさらに遅くなる。東京電力管内の電力消費は例年7月下旬から8月上旬にピークを迎える。今年はどうなるだろうか。今年の東京電力管内のピーク電力消費は今のところ1/28の5,042万kwが最大である。ここまでの夏期の最大は7/19の4,497万kwである。新型コロナはどう影響するのだろうか。

2008年2009年2010年2011年2012年2013年2014年2015年2016年2017年2018年2019年2020年
月日8月8日7月30日7月23日2月14日8月30日8月9日8月5日8月7日8月9日8月9日7月23日8月7日 1月17日
万kW6089545059995150507850934980495753325383565355435042

2020/7/18 感染症の特異点
 政府のGoToキャンペーンが物議を呼んでいる。当初の開始時期はは8月上旬ごろとされていたが、7/22開始に前倒しした。ところが7/15に「東京発着は対象外」となった。見事な迷走ぶりである。その原因は政府中枢に算数ができる人がいないことにあると私は考えている。
 問題になっている東京都を見てみよう。都のwebサイトによると日あたりの感染者数(7日間移動平均)7/10時点で141.7人、7/17時点で202.6人である。1週間で1.4倍になっている。緊急事態の再宣言などの要因が変わらないかぎり、増加傾向は変わらないと考えるのが算数ができる人である。
 すこし専門的な数字としては実効再生産数がある。この数値が1を超えると感染は拡大、1未満だと収束へ向かうとされている。現在の東京は1.5あたりにあるという試算がある。感染者数から計算しているので当然「拡大」の数値となる。
 政府の動きを見ていると「毎日の感染者数はこの辺で落ち着くのではないか」「重症患者は増えないのではないか」という願望に基づいて政策決定しているように見える。だが感染者数が増えもせず減りもせず「落ち着く」という状態は実効再生産数が1の場合だけである。このような特異点は精密に制御できた場合のみ達成できる。そんな状態は実際にはあり得ないことは算数がわかる人には明白である。

2020/7/4 新型コロナのリスク要素
 東京都での新型コロナ感染者が再び増加している。増加傾向になったのは5月25日の緊急事態制限解除、6月12日の東京アラート解除以降である。7月2日107名、7月3日124名と連日100名越となっている。これに対して国や都からの新たなアクションはない。西村経済再生担当相は「努力しないとまた同じことになる」と言うだけで具体的な努力は何も示していない。小池東京都知事も今までやっている対策を説明するだけである。
 もっと現場のできごとを虚心にみる必要があるだろう。感染経路不明者も増えているが、クラスターも相変わらず発生している。今までクラスターが発生した事例を見れば対策の重点は見えてくるだろう。以下のような「あるなしクイズ」ができそうだ。
  ある:病院 クルーズ船 屋形船 バスツアー キャバクラ ホストクラブ
  なし:学校 飛行機 電車 パチンコ店 湘南海岸 サーファー
  ある:カラオケ ライブハウス トレーニングジム 職場
  なし:食品スーパー ドラッグストア 映画館
 東京オリンピック、都知事選、補償金などの政治要素が為政者の見る目を曇らせ、判断する脳を攪乱しているのではないか。為政者の能力が新型コロナにおいて最大のリスク要素かもしれない。行政一任は危険である。議会、専門家、メディア、大衆が多角的にチェックする必要がある。

2020/6/20 コロナ禍の下での進歩と退歩
 新型コロナウイルスによる自粛要請も解除されつつある。この数カ月でわかったことは多数あるが、個人的に進歩したのは映像関連のIT利用である。
 ビデオ会議はzoom、Teams、ハングアウト、meetの4種類を使った。ハードウエアに要求される負荷の違いや機能の違いは体感できた。同時にわが家の通信回線の脆弱性も改めて認識した。1日に何度か数分間途切れるのである。PowerPointにナレーションをつけて動画を書き出すこともやった。自分の滑舌の悪さを再認識した。
 支援先の企業とともにYouTubeの利用についても学んだ。フリーウエアの映像編集ソフトの使い方も学習した。これは以前からインストールしてあったがあまり使っていなかったものだ。保有するデジカメ(いずれも古い)の機能性能も再確認した。2012年発売のデジカメでもフルハイビジョンの動画が撮影できることを知った。2008年発売のデジカメは動画機能は劣るが日常の静止画撮影には非常に使いやすいことがわかった。
 私はかつて「2010年シンギュラリティ説」を唱えていた。キーボード入力プラス音声と画像の出力というコンピュータ利用のスタイルでは、増大するコンピューティングパワーを人間が使いきれなくなるというものだ。人間の入出力性能よりもコンピュータ性能が上回るのが2010年だと考えていた。2020年の現在、世間ではAIとロボットの利用が増えてきているなかで、個人的にはAIとロボット利用にまだ至っていない。10年遅れで映像の進歩と自分の視力の退歩を再確認しているところである。

2020/6/6 重篤なスペースジェット
 5月11日の報道によると、三菱重工はスペースジェットの開発スケジュールの見直しと2020年度の開発費半減を表明した。さらに5月26日の報道では、実際の開発を担当する三菱航空機は、開発費半減に合わせて1700名いる人員の削減と北米3拠点のうち2つの閉鎖を検討しているという。
 開発遅れという基礎疾患を持つ三菱航空機が新型コロナに感染した形である。かなり重篤な状況だ。2015年の初飛行から5年が経過したが初納入という事業としての離陸は今だ見通せない。
 古くはインパール作戦から福島第一原発、2020東京オリンピック、スペースジェットに至るまで、国が後押ししたプロジェクトには共通した展開がある。甘い想定の下でスタートし、想定外のことがひとつ発生しただけで負け戦となる展開である。これは日本政府の伝統芸である。政府には「リスクを想定してはいけない」という強い信念があるのだろう。病院のベッド数や保健所の数を減らしてきたのもこの考え方が背景にあるのではないか。

2020/5/23 年金詐欺か?
 先日、妻のところに日本年金機構を名乗る封筒が届いた。中の書類のひとつに「年金の請求手続きのご案内」という6ページの冊子があった。

 内容が非常にわかりにくい。さらに読めば読むほど詐欺の疑いが払拭できなくなるものだった。2ページ目の下部が代表的な箇所である。紹介したい。

■疑問1:備考欄に「マイナンバーが登録済みの方・・・添付を原則省略できます。」とある。マイナンバーは地方公共団体情報システム機構が管理するシステムに登録されているはずである。したがって誰でも添付を省略できるのか。もしかするとこれはマイナンバーカードを持っている方のことか。
■疑問2:添付する書類等のAに「預金通帳またはキャッシュカード(コピー可)」とある。現物を提出した場合、返却されるのか。悪用されないのか。
■疑問3:添付する書類等のBに「印鑑(認印可)」とある。印鑑を提出した場合、返却されるのか。悪用されないのか。特に預金通帳の現物と銀行印を提出した場合、悪用されない保証はあるか。もしかするとこれは印鑑ではなく印影のことか。
■疑問4:もしかすると年金請求書は本人が持参することが前提で、「添付する書類等」とは持参するが渡さないモノのことか。ふつうは「提出時にご持参いただくもの」と書くだろうが。
 これを読んでマイナンバーカードと通帳の現物と銀行印を提出する人がいそうである。犯罪者にとって大好物のセットである。これがもし犯罪者ではなくて日本年金機構が作成したものだとした場合、詐欺より恐ろしいことだと思う。

2020/5/9 新型コロナにやられるスペースジェット
 5月7日の報道によると、三菱重工業はボンバルディア社の小型旅客機CRJの事業買収をめぐり、最大で700億円程度の損失を計上する見込みだという。スペースジェットとCRJ事業との連携効果がすぐにでないためとされる。
 スペースジェットは開発が遅れていたが、新型コロナの影響で試験飛行が3月下旬から5月5日まで中断し、遅れが拡大しそうである。
 開発をクリアしても営業の問題が残る。旅客需要の回復がいつになるか、今のところ不透明である。直接の顧客となる航空会社の業績悪化によって航空機購入の抑制、先送りや経営破綻も予想される。三菱重工業の体力は持つのか。

2020/4/24 接触の勝手な解釈
 最近、新型コロナウイルス関連で、気になった報道を挙げてみる。

その1:4月17日の衆院厚生労働委員会での安倍首相の発言「(昭恵氏が大分県宇佐市の宇佐神宮を参拝した件について)神社の参拝は密閉ではない。3密が重なったらダメだと申し上げている」

その2:4月22日、神奈川県鎌倉市や藤沢市など11市町の首長は、海岸エリアや道路の封鎖を求める要望書を黒岩祐治知事に連名で提出した。神奈川・湘南エリアなどの海岸部には週末を中心に多くの人が訪れている。

その3:4月22日、新型コロナウイルス対策を検討する専門家会議の尾身茂副座長は記者会見で「(人との)接触の8割削減が達成できているとは言えない」とし、さらなる工夫や努力が必要との見解を示した。

 いずれも感染機会となる人の接触に関する話だが、違和感がつきまとう。まず3密が重なった「濃厚接触」と8割削減を目指すとされる「接触」の話が人によって混同あるいは都合よく使い分けられていることによる違和感がある。そもそも私は「濃厚接触」「接触」の正確な定義を見たことがない。
 ついでに言えば8割の算定方法も提示されていない。10割の状態が通勤時間帯の電車内なのか始発の電車なのか示されていない。また、8割をはじき出したシミュレーションにいかなるモデルとパラメータが適用されたのかも定かではない。いまや検査数が不十分なことは明らかである。不十分な検査をもとにしたパラメータ設定とはどうなっているのか。
 私の8割の解釈は以下の通りである。感染する恐れのある場所における人の密度と感染につながる接触が比例すると仮定する。それなら人出が55%減れば接触8割減になる。感染者が出かける確率が55%減り、出かけた先で接触する人が55%減れば、掛け算で80%減が達成される。この解釈が間違っているなら誰か指摘してほしい。こうした勝手な解釈ができないようにしないと違和感と感染は続くだろう。

2020/4/11 感染症対策の方向
 4月7日、新型コロナウイルス感染症に対する緊急事態宣言が出された。同日には緊急経済対策が閣議決定された。 経済対策の陰に隠れているが、3月28日に制定された厚労省の「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」も4月7日に改定されている。制定が3月28日だったのは遅すぎで驚きである。それはさておき、経済対策よりも感染症対策が気になっていたので改めて確認してみた。25ページの資料に登場するキーワードの回数によって対策の重点がどこにあるかを見てみよう。いちばん目立つのは以下のキーワードである。
   3つの密 15
   外出自粛、外出の自粛 15
   開催の自粛 2
   移動の自粛 1
 医療関係のキーワードは以下の通りである。「マスク」と「検査」の登場は同数だが「自粛」より少ない。人工呼吸器など治療に関するキーワードはもっと少ない。ちなみに緊急経済対策に盛り込まれるらしい「アビガン」は0だった。
   医療機関 25
   医療従事者 6
   マスク 11
   検査 11
   医薬品 6
   ワクチン 3
   人工呼吸器 2
 「事業者」は25回登場する。これは「国民が一丸となって(5回)」の文脈で登場するか「事業の継続が求められる事業者」という文脈の中で登場する。一方、「この種の事業者は休止せよ」という話は一切ない。すべて自粛任せである。個人的に最も気になる「小規模事業者」については以下の一文に登場するのみだった。
「特に、新型コロナウイルスの感染拡大により経済活動が縮小する中で影響を受けているフリーランスを含め、様々な形態で働く方々の雇用や生活を維持するとともに、中小・小規模事業者や個人事業主の方々が継続して事業に取り組めるよう制度を整える。」

2020/3/28 日銀の決算書はどうなるか
 新型コロナウイルスが株価にも影響している。これが日銀の決算にどう影響するかが気になっている。まもなく3月31日で日銀も年度末である。
 2019年9月末の日銀の財務諸表を見てみると上場投資信託が約27兆5000億円ある。2019年3月末から2兆7000億円増えている。上場株式の買い付けは続いているので金額はさらに増えていると思われる。一方、純資産は4兆2000億円である。自己資本比率は0.73%であり、通常の銀行ならばあり得ない状態である。
 さて3月末時点で上場投資信託を時価評価したらどうなるのだろうか。実質債務超過となる可能性もゼロではない。中央銀行が債務超過になるとどんなことが起きるのかあるいは起きないのか。経済学の世界でも諸説あるようだ。だが日銀を株式投資にのめり込ませた人への不信感だけは確実に増大するだろう。

2020/3/19 スペースジェットの病状
 3月9日の報道によると三菱重工の格付けが1段階引き下げになった。スペースジェットの開発長期化によって収益性が悪化するためである。
 一方、新型コロナウイルスに関しては、パンデミックが宣言され世界的流行の段階入った。航空業界への影響も大きい。航空旅客は減少しているが、その影響は長く続きそうである。いずれ航空機購入の抑制、先送りや航空会社の破綻などもでてくるだろう。
 三菱の病状は、自社の開発遅れに航空市場の変化が重なるとさらに悪化する恐れがある。新型コロナウイルス同様に今のところ特効薬はなさそうである。コロナ対策と同様に、自己の免疫力にたよる体力勝負といった様相である。

2020/2/28 ウイルスによる働き方改革
 COVID-19と命名された新型コロナウイルスの影響が拡大している。クルーズ船や入国などの防疫での水際対策は、政府の対応のまずさを見せるショーでしかなかった。現在出ている死者は2月初旬に発症した人が多い。水際対策がはじまる前に感染していた人がいたことを示している。感染ルート不明の発症者が増え、パンデミックの入口にいる。
 COVID-19はインフルエンザと比べると罹病期間が長いようだ。時間あたりの感染力が同等だと仮定しても、罹病期間が長いと他人に感染させる人数が多くなる可能性がある。一人ひとりが手洗いなどの対策をする前提で、感染者を減らしパンデミックの山を低くするには接触回数を減らすしかない。在宅勤務、集会の自粛、学校の休校などは理にかなっている。
 だが接触回数を抑制すると経済活動も同時に抑制される。グローバル経済が地産地消や自給自足になっていく。これは悪いことでもない。海外資本のカジノ誘致よりも地元の商店街や家庭菜園が重要になる。これからそんな生活と働き方が体験できそうである。COVID-19による働き方改革実験である。
 問題は経済的に余裕がなく親族や地域の援助が少ない家庭が耐えられるかである。こうした弱者に政治や社会がどう対処できるかが問われている。問われたときに答えをはぐらかす人と向き合う人の選別ができる機会でもある。

2020/2/15 風邪は万病の元
 新型コロナウイルスの名前が決まった。COVID-19だそうだ。先週は武漢からの日本人退避の話題が中心だった。今週は、横浜港に接岸しているクルーズ船内での感染者増大の報道が多かった。そして今週末には神奈川で日本人の死者が発生した。さらに感染経路が不明な患者が東京、千葉、和歌山、沖縄などで発見されている。
 既にウイルスは相当数流入しており、新たな対応が求められる状況にありそうだ。このままいくと風邪の一種として定着するのではないか。インフルエンザと同様に普及型(と呼ぶのかわからないが)の病気として、感染軽減や治療を行っていくことになりそうだ。
 調べてみると風邪症状を起こす病原体はいろいろある。1月にはヒトメタニューモウイルスによる感染症が集団発生という報道もあった。高齢者5人が亡くなっている。RSウイルスというのもあるという。COVID-19に限らず昔から「風邪は万病の元」だったのだ。

2020/2/1 新型コロナウイルスのリスク
 新型コロナウイルスの感染が広がっている。中国武漢を出発して全世界に飛び火している。新型という情報の少なさの一方、マスコミの報道・バラエティからネットの口コミまでが恐ろしげな情報を拡散している。何だかいびつな情報構造である。
 今必要なのは、恐怖感ではなくリスクの冷静な評価だろう。報道される患者数、死者数から計算した致死率は2%程度である。感染力は今のところ不明である。インフルエンザの場合は正確な統計がないようだが致死率は0.1%程度らしい。日本の場合、年間の感染者は約1000万人、死者は1万人という推定がある。大規模な流行があると死者は数万人になる年もあるとされる。交通事故死より多く、自殺者より少ないというのがインフルエンザのポジションである。中国はおそらくインフルエンザの感染者が年間1億人、死者が10万人というレベルにある。日本と同じく自殺者よりは少ない。違うのは交通事故死のほうが多いことである。
 現時点では新型コロナウイルスのリスクはインフルエンザ以下である。慌てて病院に行く途中で交通事故にあったり、病院の待合室でインフルエンザをうつされるリスクのほうが遥かに高い。手洗いとうがいをしながら中国の動向を見守りたい。新型ウイルスの死者は増えていくだろうが、人の移動が減りインフルエンザと交通事故は減るかもしれない。

2020/1/18 原発にメリットを見る人とは
 1月17日、広島高裁で愛媛県にある四国電力伊方原発3号機の運転差し止めが決定された。近くにある活断層と熊本県にある噴火のリスク想定が過小だったことが理由とされる。
 こうしたリスクの発生確率の評価は難しい。だが日本列島において発生確率はゼロではないことは、長く生きている人間なら経験的に知っている。そしてひとたび原発事故につながった時の被害の大きさは、スリーマイル島、チェルノブイリ、福島と何度も思い知らされている。
 原発のメリットがリスクに見合わないことなど裁判所が判断するまでもなく自明である。それでも推進したい人たちがいるのもまた事実である。彼らはどんなメリットを見ているのだろうか。

2020/1/4 スペースジェットのワイパイ問題
 1月6日版の日経ビジネスによると、MRJ改めスペースジェットの新たなトラブルが記事となっている。型式証明用に2019年夏完成予定だった10号機の完成が遅れているという。原因は配線とされる。配線の設計を変更し、機体に実装しようとしたら収納スペースに入りきらなかったのだ。
 これはエンジニアリングの世界で言われる典型的なワイパイ問題である。ワイパイ問題とは、機械装置においてワイヤリングとパイピングつまり配線と配管が問題を起こす確率が高いという経験則である。配線と配管は設計と製造の最終段階で時間のないなか行われることが原因のひとつである。もうひとつの原因は、配線と配管にエースではない技術者が割り当てられることである。
 スペースジェットは2020年半ばとされていた納入が延期されることが確実となった。延期は6度目となが、それが最後とは思えない。私の予想では2027年納入である。ホンダジェットは初飛行から納入まで12年かかった。2015年11月に初飛行したMRJも12年かかると思っている。東京オリンピックには間に合わないのはもちろん、パリオリンピックにも間に合わないと踏んでいる。

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