3.地図と区画で見せる
(3)業務・製品・職場マトリクス
「生産清流化」は納期病の治療法である。行動を変えること、業務を変えることの両面から取り組むプログラムである。行動を変えるために「見える化」を進める。「見える化」では「地図と区画で見せる」ことが重要である。
「地図と区画で見せる」代表例が「業務マップ」である。業務マップとは業務の全体像を鳥瞰的に表わした図表である。形式には様々なものがある。目的によってぃ製品・顧客・作業・工程・場所・職場・加工・滞留・情報・モノといった切り口から描かれる。
業務マップのひとつに「業務・製品・職場マトリクス」がある。これは業務の名称とその順序を表わしたものである。さらに製品群別にどの職場が担当しているかを表形式で示したものである。
単純な表と見えるかもしれない。だが納期病を持つ企業で作成するのは意外に難しい。業務名称が決まっていない。業務名が表わす作業内容が定義されていない。製品群の分類が人によって違う。ひとつの業務に複数の部署が関わっておりその主体が明確でない。こうした状況を逐一整理していかないと「業務・製品・職場マトリクス」は完成しない。
当然必要と思われる業務がそっくり抜けている場合や、業務の順序が明らかにおかしい場合もある。こうしたことを是正するのが、業務を変える活動そのものになっていく。