納期半減の生産清流化
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清流化ツールNo9 「最終納期を明示する」
 「生産清流化」は、製造企業における業務革新・組織革新のシナリオです。納期短縮を目標として事業環境の変化に対応できるスピードを獲得します。時間・業務・組織という見えにくい対象を見える化しながら進めることが特徴です。

■最終納期を決める
 納期を見える化するには、見せるべき納期が決まっていなければなりません。当たり前のことです。しかし意外に決まっていないことが多い。顧客から注文書を受けてやる仕事の場合、納期は注文書に記載されています。このケースでもあやふやな場合があります。たとえば以下のような場合です。

   ・注文書とは別に納期の繰上げ繰り下げの指示が顧客から出される場合
   ・注文書の納期を工場出荷納期と勘違いしている場合(輸送時間を考えていない)
   ・注文書の納期のほかに余裕を見込んだ「社内納期」を設定してる場合

 特に顧客に対する納期については「何日が正解なのか」を確実に決めておく必要があります。

■社内業務の納期はいつか
 社内の業務の場合は、もっとあやふやです。ある業務をいつまでに終わらせなければならないかを決めておかないことが多々あります。前工程の人も後工程の人も決めておかないほうが精神的にラクだからです。決めておかなければ遅れても気にならない。誰かに納期を督促された場合だけ頑張るという習慣がついている職場や人は多いのです。
 しかしそれでは清流化はできません。まず納期を決めてそれを常にわかるようにすることが必要です。

■着手期限も明らかにする
 納期つまりゴールの期限だけでなく、着手期限つまりスタートの期限も決めておくとよいでしょう。納期に対して遅れていることがわかった時点では、もう手遅れなことが多い。したがって着手期限を決めておき、そこをチェックポイントとしておくことも必要です。

■誰でもわかる形で見せる
 業務の納期や着手期限を決めたら、それを誰でもわかる形で見せます。一般的には次のような形式が使われます。

納期と着手期限を見せる方法
方法特徴
作業の一覧表一覧表形式で作業を並べ、その着手期限と納期を記載する。作業は納期順あるいは着手期限順に並べられる。
カレンダーカレンダーの各日の枠に、その日が着手期限あるいは納期の作業名を記載する。
ガントチャート時間軸上に作業と予定の期間を帯状に記載する。それによって着手期限と納期を示す。
作業指図書1作業について1枚の作業指図書を作成し、そこに着手期限と納期を記載する。

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