納期半減の生産清流化
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慢性的な納期の悩みに効く生産清流化
1.納期遅れは生活習慣病である
(5)生産管理システムは特効薬ではない

 慢性的な「納期病」は生活習慣病である。生活習慣が原因であるから特効薬は存在しない「生産管理システムが特効薬ではないか」「生産管理システムを導入すれば良くなるはず」というのは幻である。

 例を示そう。A社は従業員300名の中堅の精密機器製造企業である。自社製品も持っているが、大手企業の製品を受託製造する事業が売上の大部分を占めている。精密機器には本体とオプションで取り付けるユニットがある。両方合計で、月間に生産する製品アイテムは約300種類である。1種類あたり数個〜100個程度のロットで受注している。1種類の製品に使われる部品は、数10〜1000種類程度である。この会社では約20,000種類の部品在庫を持っていた。

 A社は生産管理システムが導入されていた。製番方式のパッケージである。だが、受注から出荷までに3ヶ月を要していた。既に生産管理システムが納期病の改善に役立っていなかったのである。だが、A社にはITへの期待が残っていた。新たな生産管理パッケージの導入を決めたのである。納期が長く、生産性が上がらないのは部品の欠品が大きな原因と考えたのである。ここまでは間違っていなかった。だがその解決をMRP方式の生産管理パッケージ導入に期待したのである。

 結果は導入を決めた社長にとって予想外のものであった。受注から出荷までの期間は3ヶ月から変わらなかった。部品在庫は1.5ヶ月ぶんから3ヶ月ぶんに増加した。

 変わらなかったこともある。A社には製品の修理の仕事もあった。その納期は特に長かった。6ヶ月かかるものもあり問題視されていた。これは新たな生産管理パッケージ導入によっても変わらなかったのだ。A社は生産管理システムが特効薬と信じた会社の典型例である。

生産管理システムは特効薬ではない

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