4.売りかたを決める
(2)営業活動を清流化する
産業用製品の営業活動では「売りかたを決める」ことが重要である。売り方を決めるとは、業務プロセスを決めて、それを継続的に改善していくことである。営業活動も生産や開発と同様に工程を管理することが必要なのだ。生産工程はモノの質を変化させて製品にするプロセスである。開発工程は情報の質を変化させて、設計図にまとめるプロセスである。それと同様に営業工程とは、お客様の心を変えて、買う決心や再度買う意思決定を導くプロセスである。
営業の工程とは、お客様の心を変える複数段階の手順と見なせる。それを定義して、清流化すなわち流れを良くする。産業用製品の営業は、一般的に下図のような5段階程度の工程に定義できる。各工程の入力と出力は、ある段階まで変化したお客様の心である。
それぞれの工程の処理能力・リードタイム・良品率が全体の流れを決める。それらに影響を与える要因を改善していくことが必要である。また工程別の管理指標を決めて、維持・向上していくのは生産工程の管理と同じである。